Amazonの商品スキャン新機能が賛否両論らしい、あれWEARは?

こんな記事がヤフトピに上がっていました。

[blogcard url="http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151207-00010000-fashions-life"]

ワンクリックでカメラを立ち上げてAmazonで探したい商品をスキャン検索することができる機能を搭載。

おやおや、どこかで聞いたことのある機能だぞ。

[blogcard url="http://www.fashionsnap.com/news/2014-04-08/wear-scan-st/"]

「WEAR」は、業界初の取り組みとなる「バーコードスキャン機能」などを搭載して昨年10月末にサービスの提供をスタートしたが、「バーコードスキャン機能」についてSCや一部のブランドから、店内でスマートフォンのカメラ機能を利用する行為のルール上の問題やショールーミング化を懸念する声があがっていた。

WEARの話と違うのはWEARはブランドから集めた商品バーコード情報をキーとして、商品情報を引き当てるという仕組みでしたが、今回のアマゾンはどこにもバーコードとは書いておらず、商品をスキャンと書いています。商品画像から商品データを引き当てるのでしょうか、そんなことが果たして精度よくできるのか。似ている商品ではなく、商品そのものをピンポイントで引き当てるのは難しそう。

WEARがバーコードスキャン機能を廃止した理由

ところで、WEARがバーコードスキャン機能を廃止した理由ですが、この記事に限りなく真相に近いことが書かれています。 [blogcard url="http://toyokeizai.net/articles/-/23188?page=2"]

駅ビル大手のルミネは「WEAR」が発表された後、「館内での写真撮影は原則禁止」という文章を入居テナントに通達した。バーコードスキャン機能を利用させないように、暗にテナント側にプレッシャーをかけた形だ。

ブランドというより商業施設の圧力ですよね。 ブランド的には店舗で売れようがネットで売れようが総売上が伸びれば良いわけで、商品バーコードスキャン経由で買ったという情報もあれば、ブランド内で、この商品はこの店舗の接客から売れたというような扱いにすれば店員的にも複雑な感情は生まれないはず。しかし、お得意様である商業施設からWEARに参加するブランドは今後出て行ってもらうみたいなことを言われたりすれば、参加への躊躇せざるを得ない状況になってしまいます。

露骨な圧力でしたね。この1件でルミネさんとパルコさんの印象が180度変わりました。 [blogcard url="http://www.fashion-headline.com/article/2013/11/09/3940.html"]

WEARの売り上げが月間10億円を突破

WEARは当初、マネタイズの仕方が不透明など言われていましたが、いまやWEAR経由のZOZO月間売り上げが10億円を超えています。メディアの拡充が本体のECの売り上げに寄与するというECとメディア運営の成功例の1つになりつつあります。 [blogcard url="http://www.fashionsnap.com/news/2015-10-30/wear-2years/"]

wear-20151030-top-thumb-660xauto-478231 出展:http://www.fashionsnap.com/news/2015-10-30/wear-2years/

ZOZOだけが売り上げ伸ばしているかというと、そうではなくWEARは各ブランドさんの自社ECサイトへも送客を積極的にしているので、ブランドさん的にも全体的な売り上げ増に貢献しているはずです。(WEARでは商品ページの購入ボタンを押すと販売ECサイトリストが表示されますが、必ずブランドさんの自社ECサイトが上に表示されるようにコントロールしているなど配慮がされています。)

時代の流れ

[blogcard url="http://shopping-tribe.com/news/22513/"]

ユニクロ」を展開する株式会社ファーストリテイリングは10月8日、2015年8月期の決済説明会を行い、EC事業の売上比率を現状の約5%から将来的に30%〜50%に引き上げる考えを明らかにした。

遅かれ早かれ世の中の物販事業は実店舗からECへの流れが進んでいきます。もちろん全てが置き換わるようなことは近々ではあり得ないですが、この流れを止めることは誰にもできません。だから、頑なにその流れに逆らうのではなく、うまく共存、利用していくという姿勢を打ち出せる企業かどうかが、今後の生き残りのために非常に重要なのではないでしょうか。

今後もアマゾンとWEARの動向には注目です。