牛乳嫌いを克服、牛乳を嫌いになる5つの理由とオススメの牛乳

「牛乳が嫌い」という人が日本人の13%を占めているそうです。 その理由は一体なんなのでしょう。

第1位、第2位 牛乳のにおい、口当たり、味

牛乳のにおい、口当たり、味が嫌いという人が過半数にのぼっています。 しかし、牛乳は本来、水に近く匂いがほとんどしないんです。それがなぜ、あの牛乳特有の匂いがするかというと、牛乳を高温殺菌するときに発生する硫化水素の匂いなのです。小さい頃から硫化水素の匂いがする牛乳を飲んできた日本人は、それが牛乳の匂いだと思いこんでいるのです。

日本で一般的に流通している牛乳の90%以上は「超高温殺菌」と呼ばれる120℃~130℃で短時間2~3秒間で殺菌処理されたものです。超高温殺菌のメリットは微生物を完全に滅菌するため、賞味期限が長くなります、またコスト的にも有利です。

しかし、その流通と販売のメリットのために、牛乳の味と匂いを犠牲にしているのは事実です。超高温殺菌では、カルシウムやたんぱく質が熱変性し、牛乳の持つ本来の味とは別のものになっているのです。

下記の写真は実際に超高温殺菌で処理された牛乳(左)と、低温殺菌で処理した牛乳(右)の比較写真です。 左の方がくっきりと白い色になっているのが分かるでしょうか、これが熱変性の結果です。味も左の方がはっきりとした強い味になっています。

第3位 乳糖不耐症

牛乳の甘みのものとは乳糖、砂糖の4分の1くらいの甘味がある糖分の一種です。日本人のおよそ2割は乳糖を消化する酵素の働きが十分ではありません(乳糖不耐症と呼ばれます)。大腸に住み着く最近が未消化の乳糖からガスなどを出すため、おなかがゴロゴロするなどの不快な症状を伴います。

第4位 牛乳にまつわる嫌な思い出

牛乳嫌いの8人に1人は牛乳にまつわる嫌な思い出があります。味になじめないのに「飲みなさい」と無理強いされた、体調の悪いときに飲んで吐いてしまった、などなど。その嫌な記憶を克服すれば、きっと牛乳が好きになるはずです。

第5位 牛乳アレルギー

食物アレルギーの原因で卵の次に多いのが牛乳ですが、多くは生後2、3ヶ月で発症し、2、3歳までに治ります。牛乳で下痢の症状が出ても、アレルギーとは限らないので、専門医の診察を受けましょう。牛乳アレルギーと診断されても、加熱した料理(グラタンなど)や加工食品(パンなど)なら大丈夫な例も少なくありません。

第6位 牛乳のイメージ

給食の牛乳を残す女子生徒が学校で増えているそうです。それは牛乳は栄養価が高いため、高カロリーで太りそうというイメージから敬遠されているようです。しかし、調査によると牛乳を飲む子供と、飲まない子供の平均体重に差はないというデータもあるようです。

低温殺菌牛乳の紹介

日本ではほとんど流通していない低温殺菌牛乳ですが、低温殺菌にこだわって作り続けている酪農グループがあります。テレビ番組のマツコの知らない世界でも紹介されたことのある東毛酪農 ノンホモ低温殺菌牛乳です。

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群馬県太田市周辺に点在する、東毛酪農協の組合員の良質な生乳だけを使っています。低温で殺菌した牛乳特有の、さらっとした味わいが特徴です。東毛酪農では、牛乳の栄養成分の変化をおさえ、「自然な牛乳」を飲んでいただくため、63℃30分の低温殺菌とノンホモジナイズを堅持しています。そのため数時間静置すると牛乳上部にきれいなクリームラインができます。すくいとればクリームはお料理に、残りは自然なローファットミルク(低脂肪乳)としてご利用いただけます。

値段は正直高いとは思いますが、自然な牛乳にこだわり、伝えるためにコストや手間はかかりますが、責任と誇りを持って牛乳作りを行っているのです。

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