あの頃ぼくらはアホでした

社会人になって読んだ29冊目の本です。
10年も前の本ですが、東野圭吾の自伝ともいうべきエッセイです。
東野圭吾という人間がどのような人生を歩んできたのか、幼稚園から大学卒業、デンソー入社まで様々なエピソードと共に半生が語られています。

あの頃ぼくらはアホでした (集英社文庫)

正直、前半の怪獣ブームの話とかは世代が違うこともあってついて行けずに全然おもしろくないなと思っていたのですが、高校生からは受験生、大学生、就職活動、理系に向いてないと悟るなどぼくにも経験のある話なのでよく理解できました。一つ新鮮だったのは、あれだけ偉大な小説を書いてきたような人が高校時代まで活字が嫌いで本をまともに読んだこともなく、勉強もあまりしないで一浪して大阪府立大になんとか合格した、秀才でも天才でもない割と普通の人生を歩んできたということです。ぼくの中の作家のイメージは小さい頃から本を読んできていて文系で東大一ツ橋早稲田慶応に現役合格、在学中に作家デビューなんて感じでしたが、東野圭吾の人生はむしろぼくたち一般人に近いものがあります。

そんな普通な人ですが、やはりエッセイを読んでも文章がうまいんですよね。これは生まれ持った才能に支えられた故なのでしょうか。一方、記念すべき30冊目として今、劇団ひとりの陰日向に咲くを読んでいるのですが、テレビとか雑誌では「どうしてそんなに文才があるんですか?」とか聞かれて本人も満更じゃない感じで受け答えしていたのに、実際読んでみるとどうしよもなく文章が下手クソなんですよね。あれは「(素人の書いた一冊目にしては)文章がうまいですね。」というリップサービスだったのでしょうか。やっぱり決定的な何かが違うなーと感じます。

何はともあれ、東野圭吾にはさらに親近感が沸きました。
好きな作家のバックグラウンドを知ってから読むとまた一味違った見方ができそうですね。
これから読む「容疑者Xの献身」とかが楽しみです。

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