ウェブ進化論


ウェブ進化論ー本当の大変化はこれから始まるー

本屋でたまたま見つけた本なんですけど、非常に読みやすく数時間で読み終えました。
内容がウェブ論、グーグル(アドセンス)やブログ論だとかぼくがいつもネット上でも好んで読む手の話だったので興味深く読めました。
創業からたった7年の会社が時価総額10兆円(マイクロソフトが30年で30兆円)にいかになるべくしてなったのか、どれだけ優れた組織かということが前半では述べられています。
マイクロソフトがこちら側の覇者であるのに対し、Googleはあちら側の覇者であり、マイクロソフトはいまだにこちら側へのこだわりを捨てきらずに世代交代がおきているとも述べられています。

グーグルの生み出した新しいビジネスモデルは「新しい富の分配システム」と表現されており、革命的なことです。
例えばグーグルアドセンスはアメリカドルで支払われるので、日本では200ドル支払われれば2万円ですが、発展途上国での200ドルとは普通に働いた場合の月給、またはそれ以上に値する額です。
そして200ドルとは決して難しいレベルではなく、本書では「月に10万円稼ぐにはテーマ性の高い人気サイトを作らなければならないから大変だが、月数万円規模なら少々の努力で、月数千円規模ならかなりの確率でたどり着く」と書かれています。実際ぼくもそれほど努力はしていませんが、月数万円規模には既に到達しました。
発展途上国に限らず、ぼくのような「持たざる」大学生のような人にとって月数万円というのは非常に大きな意味を持ちます。
また1億人から1円ずつもらえば1億円だという話があります。
1円ならみんなくれるでしょうが、現実社会ではほぼそれは不可能です。
しかしネットの世界ではそれが絶対に不可能だとは言い切れない、そういう可能性を秘めているのです。

後半からはブログの話ですが、ブログの話、ブログのおもしろさというのは実際ブログをある期間書き続けた人間にしか分からないことかもしれません。
それはPCやインターネットの使い方、良さをぼくたちの親世代に説明するのに苦労することと同じようなものです。
今ブログ人口は500万人を超えて、質の高いブログがたくさん輩出されています。
筆者はブログの現状を何度も「玉石混交」と表現しており、圧倒的に石のほうが多いのだけれども、500万人のうち上位1%が意味のあるおもしろいブログだとしたらそれだけでも5万ものおもしろいブログが存在することになります。それが既存のメディアの構造を脅かすことになり得、既得権を持った人たちは危機感を募らせているわけです。
「そんなコンテンツなんて大半はクズである」と典型的な権威者は言うと筆者は述べていますが、石をふるいわけて玉を見出す技術が進歩しつつある現在、玉と向き合わざるを得ない世の中になっていくのです。
石を石であると言うことは簡単であっても、玉を玉でないというのは苦しいと。

faddict.net blogというブログからの引用ですが
【引用始まり】 —
実際ブログを書くという行為は、恐ろしい勢いで本人を成長させる。それはこの一年半の過程で身をもって実感した。(中略)ブログを通じて自分が学習した最大のことは「自分がお金に変換できない情報やアイディアは、溜め込むよりも無料放出することで、(無形の)大きな利益を得られる」ということに尽きると思う。
【引用終わり】 —

ぼくはブログを書き始めてから32ヶ月が経過していますが、同じことを感じています。これはmixiでの多くの人が書いている日記では得られない、ブログ特有の価値だと思うし、ブログを書く意味だと思います。

ちなみに筆者は2005年の3月から株式会社「はてな」の取締役を務めているそうです。
「はてな」は創業からたったの4年で社員も20代ばかりで9人しかいないそうです。
ぼくはこの本を読んではてなで働いてみたいと思いました。
はてなは日本のGoogle的なものだと感じたからです。
従業員9人ではきっと新卒採用なんてやっていないんだろうけど、ぼくの好きなこと興味のあることを全て実現できる可能性のあるネットベンチャーではないかと思いました。
既存の大企業で新卒での給与額を気にするよりも、入社時点での給料は気にせず自分の好きなことができ将来を感じる企業に入り将来を作ってみたいと思うのは間違いではないと思うのです。
親に「はてなに就職が決まった」なんて言うと「何なのその得体の知れない会社は」と言われ将来を心配されるでしょうけどGoogleだって7年前はたった数人の無名の会社だったわけですし。Googleは今や従業員5000人で時価総額10兆円、一人当たり2000億円と世界に類をみない大会社です。

そんな少なからざる影響をこの本に受けました。
2006年1月時点では最新の確かな情報だと思いますが、読むなら早めに読まないと新鮮さにかけてしまう可能性もあります。
筆者のブログ「My Life Between Silicon Valley and Japan

コメントを残す

ABOUTこの記事をかいた人

1983年大分県生まれ。東京在住のWeb系エンジニア。
ポータルサイト、ファッションECサイト、コーディネートアプリ、食品ECサイトの開発運用などを経験。
人に役立つことや面白い記事を書けたらなと思っています。