ニュースキンのセミナーに行ってきました。

地方出身のぼくが上京してから今年で6年目になります。6年間の間に、田舎者のぼくは同じく地方出身の友達と一緒に異業種交流会を主催していました。そこではビジネス、人脈をキーワードに将来の目標に繋げる機会を提供するというようなコンセプトで、極めて健全に交流会を行っていたのですが、当然のように所謂ネットワークビジネスを生業とする人種も入り込んできて、ぼくも幾度となく、その勧誘を受けたことがありました。せっかく仲良くなれたと思った人が、そういう話をしてくる度に、ぼくはまた友達を失ったと悲しくなるのでした。

ぼくがネットワークビジネスが嫌いな理由は以下の3つです。

・最初は関係ない話から入って徐々にアプローチしてくる手口が騙そうとしているようにしかみえない。
・さも人のためのように勧めるが結局、自分のことしか考えていない。
・製品を売る商売のように見えるが実際に売るのは家族や友人である、ということに本人が気付いていない。

そんなぼくが今回ネットワークビジネスの代表格であるニュースキンのセミナーに参加したのは、一言でいうと油断、もう一つは好奇心でした。今回、ぼくを誘ってきたのは以前勤めていた会社の同期(以後A君)でした。「転職してしばらく経つけど、どんな感じか話を聞きたい」そういう相談を転職を考えている前職の同期から受けることは多いので、今回もその手の話だろうと思い、快く食事に行くことなったのです。

それは日曜日のちょうどお昼、都内某所で待ち合わせ、適当にランチを一緒に食べました。その時は転職した会社のこと、以前の会社のこと、最近の転職市場についてなど、近況報告と同時にA君も転職を考えているということで、純粋にぼくはそれについてのアドバイスをしたりしていました。小一時間経ち、ランチを食べたあと、もう少し話を聞きたいからということで、ぼくたちは喫茶店に入りました。そこではどちらかというと、将来の目標についてや、これからどうしていきたいかということを中心に話していました。

しかし、今思えば、これも勧誘のテクニックなんだろうなと思います。なぜなら、普通の人は「現状への不満」か「将来の目標」、このどちらかを持っていて、それを解消、叶えることができるのがネットワークビジネスなんだよというロジックになっているからです。ネットワークビジネスの活動を詳しく知っているわけではないですが、かなり頻繁にグループという仲間内で集まって、新規勧誘のためのトレーニングが行われているそうです。そこにはマニュアルやテクニックなんてのも当たり前にあるんだろうなと想像できます。

そしてぼくは近いうちにお金持ちになりたいと本気で思っているし、ビジネスや起業に強い興味があるというような話をしました。A君もサラリーマンを続けていくことに疑問を感じていて、最近いろいろなビジネス系のセミナーに参加したり、そこで会った人と話したりして刺激をもらっている、良かったら今日の夜にも、セミナーがあるから参加してみない?という感じで誘われました。その時、ぼくは引き寄せの法則についてちょうど読んでいた頃だったし、これも何かの縁だろうという気持ちで参加してみることにしました。この時点では、セミナーの内容はビジネス的に成功している人の話を聞けるし、他の人とも交流できるものだとくらいしか聞いていませんでした。

セミナーは夜だったのでA君とぼくは一旦別れ、ぼくは都内をぶらぶらしたあと、セミナー会場で待ち合わせました。セミナー会場についたぼくは、いきなり違和感を感じます。小規模なセミナーだと聞いていたのに、会場の入り口にはざっと50人前後の人が列を作って並んでいました。日曜の夜にこれだけの人数が集まる(しかも参加費1000円)という時点で若干違和感を感じますし、何よりおかしいと思い始めたのは、その人たちがすれ違うたびに挨拶を交わしていて顔見知りのような雰囲気だったからです。しかし、これだけなら良質なセミナーであればたった1000円で貴重な情報が得られる、リピーター率の高いセミナーなんだとも考えることができます。

そして会場に現れたA君はスーツに着替えていました。並んでいる人も大半がスーツです。まぁ、世の中にはいろんなセミナーがあるでしょうし、ビジネス系のセミナーだったらスーツな人がいてもおかしくはないと思いますが、わざわざスーツに着替えてくるというのはなんなんだろうという違和感にぼくは再び包まれました。ただ、それも各々の考え方次第だし、セミナーの趣によっては、私服であるぼくの方が浮いてる感じかもしれないと思い、納得していたのですが、これはアウトだと思ったのは開場し、受付で出席のチェックを受けたときでした。

チェック表に書く項目として

・名前
・グループ名
・新規かどうか

という3つのチェック項目に自分で記載する方式になっていました。
名前はともかく、グループ名・・・・。
そうです、自分の周りに並んでいる50人前後の人の殆どが新規ではありませんでした

このセミナーは、ぼく(を含めてたった数名の)新規を囲い込むために用意されたものだったのです。満席御礼のセミナー会場を演出することにより心理的障壁を取り除くために集まっているのです。
日曜日の夜19時から21時という貴重な時間を使って、ぼくは一体なにをしているんだろうという気持ちが湧いてきて、正直帰りたくてしょうがない気持ちになってきましたが、受付を済ますとA君はすぐに「紹介したい人がいる」と言って、ぼくをセミナーの主催者、今日の講師(ビジネス的に成功している人)に会わせてくれました。その時の主催者の言葉も忘れられません。

「今日は人生を変える大事な日になる。」

そんなこと言いますか、普通。
そして、もうひとりの講師の人がぼくの前に挨拶していた顔見知りだと思われる、ひょろっとした自信のなさそうな人に声をかけていました。

「そうだ、スーツを着ろ、シャキッとして自分に自信を持て!」

どうやらスーツ着用は主催者側の推奨らしいです。
これの効果はよく分かりませんが、ちゃんとしている人たちがやってるという印象を持たせるためなのでしょうか。そんなんじゃ勧誘できないぞ、という発破をかけていたのかもしれません。ネットワークビジネスでは勧誘こそが全てですからね。

その時点だけでもだいぶ洗脳だと思いましたが、この頃には逆に今までネットワークビジネスというだけで過剰に拒否してきたから、セミナーに参加することなんて絶対あり得なかったので、1度経験してみるのも悪くないかもしれないと思い始めていました。つまり、このブログのネタにするために参加してみることにしました。好奇心です。

そして2時間という長丁場のセミナーがスタートしたのですが、圧巻でした。

講師の一言一言に会場中が大爆笑。

講師のちょっとした小ネタに「うんうん」と大げさな相槌

何をそんなにメモるんだというくらい異常にメモりまくる参加者

ここはテレビ番組の観覧席か!
何が気持ち悪いって、この人たちのほとんどがセミナーに毎回出席している身内だということです。同じ話を何度も何度も聞き飽きるくらい聞かされいるはずです。わざと会場全体を熱狂的な雰囲気に持っていきたいがために仕組まれたサクラ達です。ネットワークビジネスの仕組みの良し悪しは置いといて、製品が非常に優れているもの、だったとしてもですよ。これは詐欺の手口以外の何者でもないでしょう。雰囲気に飲み込ませる、マインドコントロールですよ。

セミナーの最中に繰り返される言葉は「チャンス」、今がニュースキンを始める最大のチャンスである、と。調べてみたらニュースキン発祥以来、ずっとそういう感じで勧誘しているようです。確かに講師の語り口はプロのレベルだし、会場の雰囲気も熱い、これは抗体のない人は興味も持つかもしれないなと思いました。

そして、セミナーが終わってから、ぼくはもう飽き飽きしていたので即効で帰ろうとしたのですが、A君に呼び止められます。「今日のセミナーの感想とか、疑問点について、参加者同士で意見交換する10分くらいの会があるんだけど、よかったら行かない?」

行きません。

これって有名なABCへの誘いじゃないですか。
喫茶店・ファミレスでのABC (長時間拘束勧誘)

でもA君もなかなか引き下がりません。
おそらく、ここでの引き止め率が大事なのでしょう。

「このビジネスで成功している若い人も来るから話聞くだけでも損しないと思うよ。」

行きません。

何度か、誘われは断りを繰り返していると、どうやらA君の知り合いらしき人が現れました。
めんどくさくなったなーと思いつつ、自己紹介もそこそこに帰りたいという意思表示をしていると

「○○さんは、なにか夢とかあるんですか?

もうくそめんどくさい。
夢を叶える=このビジネスに参加する、論点のすり替えへの道筋が綺麗にみえます。
下手くそだなーと思いつつ、マルチ商法のマニュアルそのまんまなんですよね。

「夢はありますけど、あなたには話したくはありません。ファミレスにも行きませんし、今日は帰ります。ビジネスにも一切興味ありません。」

ぼくはそんなにお人好しじゃありません。
結局、駅ぎりぎりまで付いてこられましたが、諦められて最後の最後にお土産に、ビジネスについての解説DVDとやらをもらいました。これも何度もいらないと言ったにも関わらず、渡そうとするもんで、受け取ったあと、帰りにすぐに捨てたんですが、後日A君から「DVDの感想を聞きたいし、貸したDVDを返してほしいから会いたい。」と言われて、これもマニュアルだったのかなと思いました。セミナー、ファミレス、DVD、後日とてんこ盛りです。興味が少しでもあれば、より詳しく知るための3日間くらいかけて参加するセミナーもあるというようなこともA君は言ってました。

A君は決して悪い人ではないし、新卒時代の同期として仲良くしていた方だと思うんですが、こういうことがあるとやっぱり普通の友達としても付き合えなくなってしまいます。だって、A君に限らず、ネットワークビジネスをやってる人は、人を自分の傘下におさめることによって、自分の利益に還元しようとしている、やっているのはそれだけですよ。自分の利益のために友達を売ろうとしているのです。やりたいなら自分だけでやればいいのに、人を巻き込むことが全てであるところが、ネットワークビジネスの1番嫌いなところです。

最後にA君の知り合いが「なにか夢とかあるんですか?」って聞いてきましたが、今回はぼくが急遽参加することになったので、そこまでやったか分かりませんが、基本的には新規で参加する人の情報は徹底的にグループ内で事前に共有されていて、落とすための戦略会議を繰り返したりするらしいです。つまり「なにか夢とかあるんですか?」って、夢の内容を知っていながら聞いたりするわけですね。気持ち悪いですよね。

最後に。
もしかしたら、このブログをA君も読んでいるかもしれませんが、ぼくは別にA君のことを恨んでいるわけでもないし、嫌いなわけでもありません。でもぼくはネットワークビジネスが最初から嫌いだし、ネットワークビジネスのセミナーだと最初に言ってくれれば行かなかったし、それを意図的に隠していたことは事実だと思うから、ぼくの貴重な休日の時間を奪った代わりに、ここでネタにさせてもらいました。ネットワークビジネスの話抜きだったら、これからも今まで通りの関係でいたいと思いますが、少なくともぼくは人を不快にさせるようなやり方でお金持ちになりたいとは思わないし、おそらくそのやり方ではお金持ちにはなれないと思います。もっと違うやり方で、お金持ちになって世界を変える方法を一緒に考えましょう。

4 件のコメント

  • 昨日、友達の世話人みたい人から頼んでもいないニュースキンの商品メールが届き、セミナーや冊子で十分だと友達に返信すると本店(新宿)で商品に興味を持ってたから善意で世話人がメール送ったのにと逆切れされ、友達と縁を切りました。

  • 最近、知人に紹介されました。
    全く買う気もありませんし、売る気もありませんが、
    マルチのやり方を知っておくいい機会なので、いま潜入中です。笑

    そして、彼らが言っているような
    「副業で稼いでいるホントにお金持ちの人」と会うことがあれば、
    私の本業の方の営業をしようと考えています。
    (紹介すると言いながら、今のところ会っていませんし、
     セミナー等にも富裕層は一人もいません。
     むしろ冴えない感じの方ばか り・・・笑)

    で、今までに3回ほど、話聞きましたが
    まあ、びっくりするほど、マニュアル通り。
    逆にすごいです。
    自分が喋って満足している感がすごいです。
    回を重ねるごとに、
    「こいつ売れない営業マンだなぁ。」と思ってしまいます。
    あれでは物は売れません。
    もっとマーケティングの勉強しましょう。

    もし、参加検討されてる方。
    「マニュアル通り喋れば絶対売れるから!」
    と言われると思いますが、
    断言します。あれでは絶対に売れません!!
    さらに、友人・知人を失います。

    もし売るためのノウハウ必要でしたら
    私お教えできますので、ご連絡ください(笑)

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