万能細胞

最近、よく話題になっている万能細胞(ヒトiPS細胞)。
ぼくは今生物系の学科に所属しているのですが、その道を選んだ一つの理由に高校時代「ES細胞」なんてのが話題になっていたということもあり、今でも若干興味があります。そもそもES細胞も万能細胞の一つであり、そこから人間の臓器や組織へと成長させることが出来るという医学的に非常に重要な技術なのですが、ES細胞は人間の受精卵を使用するため倫理的問題や法的問題が大きく実用化の大きな壁となっていました。

今回の万能細胞では人の皮膚に複数の遺伝子を組み込み培養することによって細胞を作るということで人類史上、非常に画期的な技術であり倫理的にもクリアしておりノーベル賞は確実だといわれています。しかもそれに世界で初めて成功したのが日本の京都大学の研究室だということも大きなニュースです。ホワイトハウスを始め、世界各国で賞賛の声があがっています。

【引用始まり】 — 人間の皮膚細胞から、さまざまな臓器・組織の細胞に成長する能力を秘めた「万能細胞」を作ることに成功したと、京都大学の山中伸弥教授(幹細胞生物学)らの研究チームが発表した。患者と遺伝情報が同じ細胞を作製でき、拒絶反応のない移植医療の実現に向け、大きな前進となる成果だ。山中教授は「数年以内に臨床応用可能」との見通しを示している。米科学誌「セル」電子版に20日掲載される。【引用終わり】 —

【引用始まり】 — 文部科学省は、京都大のグループが、あらゆる臓器・組織の細胞に変化する能力を持つ「ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)」の作製に世界で初めて成功したのを受け、iPS細胞利用を中心に据えた再生医療の実用化研究に本格的に乗り出すことを決めた。内閣府も早期の臨床応用のための枠組みを早急に策定し、国内での研究を加速する「オールジャパン」体制を構築する方針だ。米国でもブッシュ大統領が、同様にiPS細胞を作製した米大学の研究を支援する意向で、再生医療の実用化を巡って、国際競争が激化するのは必至だ。文科省の計画は、今後5年間に70億円を投入し、
〈1〉ヒトiPS細胞などの万能細胞の大量培養法の開発
〈2〉サルなどの動物を使った再生医療研究
〈3〉研究用ヒトiPS細胞バンクの整備――などを重点的に進める。【引用終わり】 —

【引用始まり】 —  国の研究資金を配分する科学技術振興機構(北澤宏一理事長)は3日、あらゆる臓器や組織に分化できる万能細胞「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を作ることに成功した山中伸弥・京都大教授のグループに対し、年度内に数億円の追加支援を決めた。【引用終わり】 —

国も全力で支援する方向のようです。
70億円が多いのか少ないのか分かりませんけど、ぼくみたいな2万円の試薬を買うのにも躊躇われるような貧乏研究室の学生から見ると莫大すぎて想像もつきません。年間数億円、研究室に配分されるなんてなっただけでも全てが違うのだろうなと思います。しかし、日本の国家戦略だけでなく人類の将来に大きく貢献する可能性のある偉大な研究ですから積極的に国が支援していくのは良いことだと思います。アメリカがこの1年で猛烈に追い上げてきているそうですし、これからも熾烈な国際競争が続くんでしょうね。ぼくらが年寄りになる50年後くらいには再生医療が実用化され、自分の細胞から作った臓器移植が普通に行われる未来が果たしてやってくるのでしょうか。

コメントを残す

ABOUTこの記事をかいた人

1983年大分県生まれ。東京在住のWeb系エンジニア。
ポータルサイト、ファッションECサイト、コーディネートアプリ、食品ECサイトの開発運用などを経験。
人に役立つことや面白い記事を書けたらなと思っています。