コロナ禍の中のリモートワークでの弊社各チームのマネジメントの工夫について

弊社では今年の4月からは原則在宅ワークとなり、それは今でも続いています。そんな中、先日、社内で月1開催されているマネジメント勉強会で「コロナ禍でのマネジメント方法の工夫共有」というテーマで各チームの施策を共有しあったのでその内容を紹介してみたいと思います。

コミュニケーション面

リモートワークで問題になるのはやはりコミュニケーションの絶対量が減るということに尽きるかと思います。コミュニケーション施策に関しては各チームいろいろな工夫を行っていました。

朝会、夕会、日報

まず、朝会や夕会のように1日1回オンラインMTGを実施しているというチームが多かったです。 内容はタスクの進捗管理だったり、輪読会だったり、チームによって様々ですが、強制的に毎日顔を合わせてその中で軽い雑談などもすることによってリモートワーク特有の孤独感だったり繋がりの弱さを補うことができていたように思います。

朝会や夕会をやっていないチームもSlackの日報を工夫していたりしました。 あるチームではこんなルールを課しているそうです。

毎夕のSlackリマインダーのスレッドに業務報告として、その日進めたタスクの進捗を最低3行で報告してください。 この業務報告には、作業項目の名詞のみを列記するのではなく、そのタスクをやっている中での感じたことや、完了時の感想など、特に感情を表すコメントをつけるようにしましょう。 これによって、その人がそのタスクを進める中で感じた問題の発見、共有、その先の改善へとつなげるヒントになります。 業務報告の内容として、3行も要しないという場合でも、何気ない1日の中での発見や雑談、呟きで最低3行を満たすようにしてください。

感情を込めるように推奨しているのが面白いですね。

また、部署定例の冒頭で近況報告の時間を作っているというチームもありました。 例えば、最近買ったもの、はまってる海外ドラマ、おすすめの化粧品や結構グッズ、趣味の話など業務と関係ない話をすることでとても盛り上がるそうです。顔を合わせて定例を行っていた頃よりもむしろ相手を知るきっかけになっているということでした。

各チーム不足しがちな会話やコミュニケーションに少しでも繋げようという工夫が見られます。

discord

弊社ではSlackに加えてdiscordが積極的に利用されています。discordとはボイスチャンネルを作ってその中で音声コミュニケーションを取るツールでSlackの音声版だと思ってもらえれば間違いないかと思います。

discordを特に活用しているチームでは下記のようなルールにして運用していました。

  • 話しかけられて問題がない場合はチャンネルに常にいること
  • マイクオフ、スピーカーオンにして待機を推奨
  • MTG、離席などで通話できない場合はチャンネルから抜けること
  • 入室自由で事前確認は不要

まさにオフィスにいた頃に座席に座っている状態を再現しようという工夫で、このチームではこれがなかったら乗り越えられなかったというくらいチーム運営に寄与しているそうです。

また、他のチームではdiscordを使ってティータイムという名前で毎日決まった時間に30分集まってどうでもいい会社をするルールにしているところもありました。リモートワークで難しいのは雑談です。ふとした瞬間にどうでもいいことで笑い合ったり、近況報告やちょっと思ったことを伝え合う時間が極端に減ります。あえて時間を作ることでそこを補っているようでした。

Slackチャンネル上でUnipos

弊社ではUniposというピアボーナスのツールを導入しています。Uniposはお礼や感謝をコメントと共に給与に換算されるポイントを送れるサービスなのですが、Slackコマンドとしても送ることができます。もちろんuniposのWEBUI上からも送れるのですが、あえてSlackのチームチャンネル上で送ることによって「賞賛の可視化」を狙っているそうです。

ラジオ体操

週2回自由参加で雑談込みのラジオ体操を15分程度やっているというチームもありました。 目的はリモートワーク特有の運動不足解消に加え、フランクなコミュニケーションが生まれ、「みんなで体操」という絶妙な重すぎない一体感も生まれててとても良いそうです。

打刻コメント

弊社では勤怠の打刻をSlackコマンド(ジョブカン連動)で行っているのですが、その時に

「/jobcan_touch おはようございます、今日は15時にあがります💈」(美容院) 「/jobcan_touch 私用で1時間抜けます🐕」(犬の散歩)

という風に一言コメントを付けることで軽いコミュニケーションを行っているというチームも複数ありました。

ポジティブシャワー

ポジティブシャワーとは

  • 人の良い面(良いところ・尊敬するところ等)だけをその他の全員で挙げる
  • 集まったコメントは匿名でプレゼントされる
  • とりまとめの1名以外は誰が書いたのか分からない仕組みになっている
  • というとにかく全員からいいところを褒めまくってもらえるという取り組みでやってみるとめちゃくちゃ嬉しいそうで仕事へのモチベーションを高めるきっかけになっているようです。

    1on1

    1on1は各チームで実施されていますが、やはり定例MTGと同等に直接しっかり話す時間というのもとても大事です。オンラインでも引き続き継続しているというチームが多かったですが、特に各チームで多かったのが

    体調・メンタル状況の確認

    を今まで以上に行っているということでした。 やはり、リモートワーク中心な働き方でチームや人によっては体調を崩す人もいるようで、今まで以上にそこが見えづらかったりするので気を使っているマネージャーは多かったです。

    大規模飲み会

    リモートワークになって難しくなったと思うのは10人以上での飲み会です。やはりZOOMなどの特性上10人以上になると一斉に話すことができないのでツールとして向いていないかなと思います。

    そこでうちのチームの話ですが、オンライン会議ツールのremoというサービスを使って居酒屋の座席を仮想空間で再現し部署の飲み会を実施してみました。

    remoでは席のグループ分けができるので30人くらい参加しても5、6人のグループに分けて30分おきに席替えするなど話しやすい雰囲気が実現できました。新入社員や他チームで初めて話す人とも仲良くなるなどコミュニケーションが取れてとても良かったなと思います。

    その他

    Slackチャンネル上で蛍の光

    リモートワークの意外とあるあるが「働きすぎてしまう」です。リモートワークの懸念としてさぼるのではということがあったりしますが、実際は逆でオンオフの切り替えが難しいものです。弊社は22時以降の残業が禁止で、オフィスにいた頃は21時45分になると「蛍の光」の音楽が流れるという仕組みがあったのですが、それを再現しSlackチャンネル上のリマインダーで「蛍の光」を文字として流しているチームもありました。

    ホワイトボードの代用としてMiro活用

    いくつかのチームからMiroというツールを活用している話もありました。Miroはリアルタイム同時編集ができ、無限に広がるキャンパス、豊富なテンプレートなどいろいろな使い方ができるツールです。

    例えばKPTのような振り返りMTGでも各自が手元の付箋にメモしたものをホワイトボードに貼り付けるみたいなこともバーチャルに再現することができます。

    まとめ

    以上のように主にコミュニケーション施策を中心に各チームで様々な工夫をしていました。今のところ大きな問題は起きていないという認識ですが、それは元々オフラインで一緒に仕事をしていて信頼関係ができていたからみたいな要素もあるかと思います。今後は特に新人のオンボーディングだったり、偶発的コミュニケーションの機会などオンライン特有の課題も長期的には問題になってきそうなので、会社としても取り組んでいかないといけないポイントになってくるかなと思います。