意識の低い玄人とテニス教室現象

週末はIT系の勉強会に行ってきました。

「意識の低い」Docker勉強会 ~ エンジニアのためのプレゼン技術研究会 番外編 ~ ITインフラ業界で注目の技術であるDockerについてのセミナーです。

ぼくが東京に住んでいて素晴らしいなと思うのは、こういう技術についてのセミナーが毎日どこかで無料で開かれているということです。無料のセミナーというと、どこかの企業が営業のためにやってるんだろと思うかもしれませんが、必ずしもそうではなく、あくまで有志の方々が技術や業界を盛り上げようとして開いていたりします。もちろん営業の場合もあるし、採用活動の一環という場合もあると思いますが、それはそれでお互いが利用しあう感じだと思います。

兎にも角にも、最近、こんな技術が気になるなーと思っていたら、探してみるとすぐに勉強会が見つかります。これも日本のエンジニア業界が盛り上がってきている証拠なのかなーと思います。

さて、それで今回はこの勉強会に行ってきたわけなんですが、勉強会のタイトルに「意識の低い」とあるように、ぼくは第一印象でこの勉強会は初心者向けなんだなと思ってました。確かに、内容は初心者向けにわかりやすく解説してくれて、Dockerって聞いたことくらいしかなかったぼくにとっては、とてもタメになる勉強会でした。

でも、参加していて感じたのは参加者のレベルは決して低くないなーということでした。勉強会の半ばで、ある言葉の定義になって誰かが質問したのをきかっけに、会場全体であーでもないこーでもないと知識のある人達の空中戦が始まったのです。そのときに、ぼくは「あー、これはテニス教室と一緒だなー」と思いました。

実は、ぼく今月から家の近くにあるテニス教室に通い初めたのですが、テニスを始めて数ヶ月のぼくは当然、初心者向けコースに配属されました。で、何回か通って気付いたんですが、初心者向けコースなのに初心者なんて全然いないんですよね。

初心者もいつまでも初心者じゃないと言えばそうなんですが、だったら上のコースに上がればいい話で、でもそうなると初心者コースに人がいなくなっちゃうということで、そういうわけにもいかないテニス教室の経営の悩みも分かりますが、初心者向けコースの人達に本当の初心者はいなかったのです。

それなりに下手な人もいますが、大抵ラリーはちゃんと続くし、サーブも上手いです。こんな中に、(ぼくみたいな)本物の初心者がいきなり入ったらすぐくじけちゃうなと思いました。でもなんとか頑張ってます。

これと一緒で、初心者向け勉強会ってものにもけっこーな玄人は必ず一定の割合で存在していて、場合によっては講師の人より詳しそうな人もいつもいます。

これはテニス教室に通いたいと思う時点で、テニスラケットを一回も持ったことのない人がそんなことを思うはずもなく、少なくとも何回か経験していて、面白くてもっと上手くなりたいと思った人が参加するというフィルターがかかっているからかなと思います。

勉強会も、「意識の低い」って言ってますけど、本当に「意識の低い」人は勉強会なんか参加しないので、休日の昼間に外に出て勉強会に参加しようと思う人の時点で、ある程度のフィルターがかかってるんじゃないかなーと思います。そこに明らかな上級者が混じる原因までは分かりませんが、ここでこの現象を「テニス教室現象」と名付けて経過観察していきたいなと思います。

勉強会やテニス教室以外でもこーゆーことって往々にしてありそうですが、どうなんでしょう。